2019年9月14日、北アルプスの爺ヶ岳に登りました。
夜行バスで早朝の扇沢に到着。歩きやすい柏原新道を往復した日帰り登山です。
今年は天候と休暇のタイミングが合わず、なかなかアルプスに行けませんでした。9月も半ばとなり、アルプスはもう秋山になっているのかと思いましたが、快晴に恵まれてとても暑く、私にとっては今年の夏山締めくくり登山となりました。
爺ヶ岳は、南峰、中峰、北峰の3つの頂を持つ山で、300名山とされています。鹿島槍ヶ岳を目指す際の通過地点のように扱われがちですが、単体で登ってもとても素晴らしい山です。扇沢から柏原新道を登れば、楽しい稜線歩きが待っています。
1早朝の扇沢を出発
新宿からあるぺん号に乗り、4時頃扇沢に到着。けっこう寒い。フリースとジャケットを着て、朝ごはんを食べながら明るくなるのを待ちます。
扇沢はこの時間でもトイレと水場が使えるのでありがたいです。晴予報の3連休の初日とあって、駐車場は大混雑、電気バスのチケット売り場には行列ができていました。
朝5時、登山口に向けて出発。登山口は扇沢駅に背を向けて大町方面に戻り、橋を渡った先の左手にあります。
2柏原新道を登る
柏原新道は、整備が行き届いてとても歩きやすい登山道です。ほぼすべて樹林帯ですが、所々で視界が開け、針ノ木岳などの景色を見ることができます。
歩き始めは寒くて手袋までしていましたが、登り始めるとすぐに暑くなり、この日は終始ベースレイヤーだけで十分でした。
危険箇所(とはいえ、気を付けて歩けば問題ありません)には丁寧にこのような看板が設置されています。
この看板の先にある崩落箇所は、落石に注意して素早く通過しましょう。 こんな感じです。写真では分かりにくいですが、歩くルートは現地に行けばすぐ分かります(写真は下山時に振り返って撮影)。
3稜線歩きを楽しみながら爺ヶ岳へ
8時、種池山荘に到着。素晴らしい天気に恵まれました。周囲の山々が丸見えです。
少し休んで爺ヶ岳を目指します。この間、左手前方には鹿島槍ヶ岳、後方には剱岳と立山連峰、右前方には槍ヶ岳と穂高連峰、さらに奥には富士山や南アルプス、八ヶ岳が見えて、写真を撮ってばかりでなかなか進めません。
稜線上は風もなく、とても暑いです。それでも少しだけ秋の気配を感じるところも。
4爺ヶ岳南峰・中峰からの眺め
鹿島槍ヶ岳。かっこいいですな。
南の方には富士山と南アルプスや八ヶ岳の山並み。こちら側は雲がまたいい感じに。
続いてあちらに見える中峰を目指します。この稜線の素晴らしさよ。いつか歩いて鹿島槍ヶ岳まで行きたいなあ。
中峰に到着。南峰から15分ほどで着きます。ここでお会いした方々は、みな冷池山荘に泊まって鹿島槍ヶ岳に登るとのこと。
南峰を振り返って奥には針ノ木岳と蓮華岳。来年はあちらに行こうと思っています。さらに奥は野口五郎岳とか水晶岳とか?
鹿島槍ヶ岳をアップで。かっこいい。
5種池山荘に戻って下山
名残惜しいですが、下山にかかります。中峰を降りて、見上げる南峰。これだけみても爺ヶ岳はとてもすてきな山です。
この辺りは山と高原地図に「雷鳥多い」とありますが、天気が良すぎたのか出会えませんでした。
この間、ずっと剱岳が見えています。贅沢な眺めです。
10時30分、種池山荘に戻ってくると、大にぎわいです。ピザ祭りをやっていました。注文から30分くらいかかるというので諦めましたが、山の上とは思えない美味しそうなピザでした。
ケルン。ここまでくると扇沢も近いです。
柏原新道は危険箇所もほとんどなく歩きやすいですが、湿った石がちょっと滑るので、下山時は気を付けて歩きました。
そしてこの下山で、思い出深い人に遭遇しました。
ものすごい勢いで降りてきて煽ってくる人がいたので道を譲ったところ、70代とおぼしきお爺さんでした。それも登山用ではなさそうなシャツとズボンに、中学生が通学に使ってそうなコールマンのよれよれのリュック、そして靴はニューバランスの574あたりの普通のスニーカー。
あの風体であのスピードは只者ではありません。登ってくる人たちも「さっきのお爺さんすごかったな」と口にしていました。
13時、扇沢に下山完了。顔を洗ったり着替えたりして、13時30分発のバスで信濃大町駅へ。15時07分発の特急あずさに乗って東京に帰りました。信濃大町駅の立ち食いそばがおいしかったな。