このたび、愛用していたX-H1とXF16-55mmF2.8を手放すことにしました。これまでの感謝を込めて、この組み合わせで撮った写真を振り返ります。
私の写真歴は、山で出会うすばらしい風景をできるだけきれいに撮りたい、というところから始まりました。X-M1、X-T1と使ってきて、XF16-55mmF2.8を手に入れ、もっと良い写真が撮りたい、良いカメラがほしいと思うようになりました。
そうしてX-H1を購入したのは2018年の冬でした。それ以来、登山には必ずXF16-55mmF2.8を付けて持ち歩きました。ミラーレスにしては大きくて重い組み合わせですが、どっしりとした重さや構えた時の感触が、「よし、きれいな写真を撮ろう」と気合を入れてくれる気がしました。
私の登山は日帰りが主で、写真はスナップ的に手持ちで撮影します。そのためX-H1に搭載された手振れ補正にとても助けられました。
そしてXF16-55mmF2.8は、さすがはレッドバッジだけあって、とてもよく写りました。鮮明な中にもどこか優しく懐かしい雰囲気が感じられ、私が表現したい山の写真に合っていて、今でもとても好きです。
初めて自分なりに納得のいく写真が撮れるようになり、このブログを始めました。
この組み合わせを本当に信頼していて、ソロ登山が主体の私にとって、もはや相棒のような存在でした。
どちらも防塵防滴なので、多少の雨や雪ならまったく心配せずに使うことができました。
街中でこのカメラとレンズを構えるとちょっと目立って最初は気恥ずかしさもありましたが、いつしかまったく気にならなくなりました。
これだけ愛着のあるX-H1とXF16-55mmF2.8ですが、泣く泣く手放すことにしたのは、自分の写真をもっと向上させたいためです。
昨年は感染症の状況と家庭の事情、さらに仕事の忙しさが重なって、山にも街にもほとんど行けませんでした。その間に、写真集やブログ、ウェブサイトで色々な方々のすばらしい写真を見ながら自分の写真を振り返ると、何かが足りないような気がしてきました。
それは機材のせいではなく、私の腕とセンスに原因があることは分かっています。でも、それを言い訳にして、いつまでも足踏みしていたくありません。そろそろ次のステップへ進まなくては。そう考えて、敢えてお別れすることにしました。今までありがとう。とてもよいカメラとレンズです。
いろいろ書きましたが、要するに「とても欲しくなっちゃったカメラとレンズがある!」ということです。私の相棒は、みんなの防湿庫が「美品」として迎え入れてくれました。次回は新しい機材をご紹介できるかな。