2019年5月2日、大菩薩嶺に登りました。
中央本線の塩山駅からバスで大菩薩峠登山口へ行き、丸川峠経由で大菩薩嶺へ。大菩薩峠まで稜線を歩いたあと、上日川峠に下山しました。
今年のゴールデンウィークは10連休ということで、2度登山に行きました。2度目は珍しく職場の同僚との登山です。初心者の彼でも手軽に眺望が楽しめる山がいいということで、大菩薩嶺を選択しました。甲斐大和駅から上日川峠へのバスは大混雑だし、唐松尾根を登るルートでは歩き足りないのではないかと思い、何も知らない彼を丸川峠から登るルートにお連れしたのでした。
このルートは山頂までほぼずっと樹林帯ですが、苔と針葉樹の森歩きが楽しめて、とても好きなルートです。大菩薩嶺の渋い一面を味わうことができます。そして塩山駅からのバスは大抵空いていて、しかも料金300円。
下山後、同僚から「大菩薩嶺は初心者向きの山だと聞いていたのに、意外にきつかった」と感想を言われました。登り慣れている人にとってはそうでもありませんが、初心者には山頂までの地味な樹林の登りがこたえたようです。
1塩山駅から大菩薩峠登山口へ
中央本線の塩山駅で7時過ぎに待ち合わせ。東京西部在住の私は4時台の始発で出発しましたが、この4月から家庭の事情で甲府に引っ越し、東京まで通勤している彼は、6時頃に家を出たそう。
甲府在住なんて、山が近くて羨ましい限りです。でも通勤は毎日甲府から始発だというので、それはちょっと嫌かな...。
塩山駅を7時35分に発車した大菩薩峠登山口行きのバスは、ゴールデンウィークだというのに座席が8割方埋まる程度。8時頃に終点に到着です。
20分ほど舗装路を歩いていくと、裂石の駐車場に到着。丸川峠に至る登山道はこの駐車場の奥にあります。同じバスで来た人たちは、みな上日川峠まで歩くようで、丸川峠方面に向かったのは我々二人だけでした。ちなみにここから上日川峠までのコースタイムは1時間45分です。
駐車場の奥に行き、しばらく沢沿いの道を登っていくと、登山口に到着。ここから山道が始まります。
標高が上がってくると、苔と針葉樹の樹林になってきます。雰囲気といい針葉樹の香りといい、なんとなく奥秩父のような気がして、私はとても好きです。同僚は辛そうでしたが。ペース配分に気をつけて、ゆっくり登ります。
2丸川峠から大菩薩嶺山頂へ
突然樹林帯を抜け、草原になって視界が開けると、丸川峠はもうすぐです。
10時過ぎ、丸川峠に到着しました。ここに建つ丸川荘は昔ながらの山小屋という雰囲気。薪を燃やす匂いがします。もっと歳をとったら、無理して山頂まで行かず、こんなところでゆっくりする登山を楽しみたいと思っています。
晴れていればここから富士山が望めるのですが、この日は雲に隠れていました。
丸川峠を過ぎると再び樹林帯に入ります。私はここからの苔と針葉樹の森の雰囲気が特に好きです。上日川峠から登っただけではなかなか味わうことができない大菩薩嶺の一面。
「気持ちのいい森でしょ」と同僚に言いましたが「う、うん...」というあまり気の乗らないようなお返事。楽しさが3割、辛さが7割という心境だったようです。適度に休憩を挟みつつ、同僚を励ましながら登ります。
11時30分過ぎ、山頂に到着。「この先は登りはなくて、すごい眺望が待っているよ」と伝えると、同僚はほっとした様子。ちょっとお疲れのようなので、ここでお昼にしました。彼は登山に誘うと必ずカップヌードルのBIGを買ってきます。この日もいい食べっぷりで安心しました。
3最高の稜線歩きを楽しんで下山
12時過ぎ、雷岩方面に向かいます。いよいよこの日のハイライト。やや雲が多く、富士山の頭は隠れていますが、南アルプスはよく見えました。同僚も感動していたようです。「自分の住んでいる甲府盆地がよく見える」と楽しそうに写真を撮っていました。がんばってよかったね。
昨年の秋に彼と登った三つ峠山はよく見えています。あの時も三つ峠駅から歩いて河口湖へ下山するという、やや長めのコースにお連れしたんだった。登山を嫌いにならないといいなと思います。
この先、小金沢山から最後は滝子山に至る稜線。この1年前のゴールデンウィークは、上日川峠から大菩薩嶺に登り、稜線を伝って初狩駅まで歩いたのでした。結構きつかったですが、良い思い出です。秀麗富嶽十二景は、いずれすべて登りたいと思っています。
大菩薩峠側に下りながら、振り返るこの稜線もいいですね。
12時50分、大菩薩峠に到着。ここで少し休憩して、上日川峠に下山し、バスで甲斐大和駅に出てそれぞれ西と東に帰宅したのでした。
大菩薩嶺はアクセスも良く、気軽に極上の眺望が楽しめる素晴らしい山です。色々なルートや楽しみ方があり、大菩薩嶺だけでは物足りない場合は大菩薩峠の先の小金沢山や牛奥雁ヶ腹摺山まで歩くと、気持ちの良い笹原の稜線歩きを楽しんでから甲斐大和駅行きのバスに乗ることもできます。
秋には石丸峠から牛の寝通りを歩いて、紅葉を楽しみ、小菅側に下山するルートを歩こうと思っています。